【地域連携】株式会社広島銀行による金融教育を実施

公開日 2025年06月25日

 2025年6月4日(水)3限、E棟1階102講義室にて、井本伸教授、森本幾子教授、津村怜花教授の1年生のチューター生に向けて、株式会社広島銀行による金融教育「金融リテラシー講座」が行われました。

 

 今回は1年生を対象としていたことから、生活設計、家計管理、クレジットや奨学金、金融トラブル等、比較的身近な事例に基づき金融リテラシーを向上させることを目的とした授業を実施していただきました。家計簿をつけているという学生もいましたが、単に収入の範囲内で生活ができるだけで良いというわけではなく、怪我による急な出費などの不測の事態に備える必要があること、家計簿をつけることで無駄な出費を削る際には固定費であるサブスクリプション等に不要なものはないかを見直すことを教えていただきました。生活や家計管理において、計画を立てる必要性を意識した学生が多くいたようです。

 

 この計画を立てるという点では、身近なリボルビング払いについての感想が授業後に多く寄せられました。クレジットカード等での支払いに際して、実際にリボルビング払いを活用した経験を持つ学生もいたようですが、利用時に利息を計算する人は少ないのではないかと思います。今回の金融教育では、法定金利内であっても利息だけで高額になる場合があることを、実際に計算結果を示して教えていただきました。ちょっと背伸びをした買い物や、将来的に家や車などの購入の際、リボルビング払いやローンを組むこともあるかもしれません。その際、利息がどの程度になるのか、返済計画も含め検討しなければいけないと初めて考える機会になったのではないかと思います。

 

 そして、最も学生たちにとって楽しい時間となったのは、闇バイトなど金融トラブルに関するグループワークでした。事例を読み込み、どこが怪しいポイントなのか、友人から相談を受けた場合にどのようにアドバイスをするか等を考え、グループごとに発表をしました。このグループワークを通じて、1つの物事を多角的に捉える視点や、金融リテラシーを養わなければ対応が難しい場合もあること等を実感することができました。グループワーク後には、実際に相談を受けたり、当事者になった時に冷静な対応や断る勇気を持てるのか、今後の課題について口にする学生もいました。

 

 今回は、初めて金融教育を受ける学生がほとんどでした。近年、闇バイトやゲーム課金等の問題がニュースで取り上げられていますが、自分事として捉えられていない方も多いように思います。また、経済情報学部の授業では、経済や経営、情報分野に関するリテラシー教育であったり、簿記や利息等の計算、金融の仕組み、法制度等を学びますが、専門知識として学んでもこれを身近な生活に結び付けて考えるまでには至っていない方もいるのではないでしょうか。今回の授業を通して、金融リテラシー等を知る機会を得ましたので、この知識を各関連する授業で深め、実生活に活かすための視点や姿勢をもって実践に移していく第一歩としていただければと思います。

 

経済情報学部教授 津村怜花

協力:地域総合センター

 

2025年6月6日尾道新聞記事

 

講義の様子

 

グループワークの様子